本棚に並んだ一冊を久しぶりに手に取る。
好きな作家である西加奈子さんの「夜が明ける」
3年前新刊が出た時、妊娠中だった私は夢中になって読み干した。
その冒頭にある一節が頭の片隅にあって、ふと思い出しその文章を追いかける。
あなたの子供は、あなたの子供ではない。命そのものが再生を願う、その願いの息子であり、娘である。彼等はあなたを通して生まれてくるが、あなたから生まれてくるのではない。彼等はあなたとともにいるがあなたのものではない。あなたは彼等に愛情を与えても、あなたの思考を与えることは出来ない。何故なら、彼等の心は、あなたが夢の中で訪ねてみることもできない。あしたの家にあるからだ。 ーカリール・ジブラン「預言者のことば」
彼は私の子どもではない。
危険があることを指摘したり、知らないことを教えたりしなければいけないけれど、自分の思い通りなんてとてもならない存在なのだ。
毎日一緒に過ごして近距離にいるからこそ見えなくなってしまうことがある。
未来から預かっているこの子の可能性を最大限生かせるように、たまに本を開いて心に刻み続けたいと親になった今改めて思った。
カリール・ジブランの本も読んでみよう。
散歩中に出会った小さなかえるさん こんにちは。