春ノチ晴レ日記

茨城の片田舎でちいさな人と生きる毎日。発見したこと、作ったものの記録

自分のための一日

眼鏡は2本持っている。

ひとつは外出用のお気に入りの眼鏡。

もうひとつは、自宅用の眼鏡。添い寝しながらベットで下敷きになったり、息子のおもちゃになったりと散々な扱いを受けた結果、眼鏡の柄の部分がポキリと折れた。

どうせまた壊してしまうからとそのままテープでぐるぐる巻きにして騙し騙し使ってきたがやっぱり不便。

そして壊れたものを使い続けることで自分自身を蔑ろにしていることに気づいてしまった。

このままではいけないと早速新しい眼鏡を買いに行くことにした。

今回はべっ甲柄のころんとまあるい眼鏡に決めた。新しい眼鏡とは一週間後に再会する。楽しみがひとつ増えた。

 

午後は息子を夫に任せて、三ヶ月ぶりの美容室へ。

美容室は以前から自分をきれいにしてくれる癒しの場所だったけれど、子育て生活が始まってからより一層そのセラピー効果を実感するようになった。

いつもは常にお世話する側にいる自分が、誰かに丁寧に手をかけてもらっていることがとても尊いことだと感じる。

髪を切ること自体が、不要なものを取り去って、新しく生まれ変わるような特別な行為なのだと思う。

 

髪を切ったその足で、ずっと気になっていた喫茶店へ。

店内8席、人組2人まで、未就学児不可のそのお店は以前から行く機会を窺っていた場所。

やっと来れて嬉しかった。

落ち着いた木目調の家具と深緑色の壁面が印象的な店内で、いつもはコーヒーにするところ、今日は美味しいハーブティーをいただいた。

本を読んだり、手帳を開いたり、誰にも邪魔されない自分だけの時間を味わう。

店内の一角に本を販売してるコーナーがあって二冊お家に連れて帰ってきた。楽しみがまたひとつ増えた。

母親でなく妻でもなく何者でもない自分に戻る時間はかけがえなく、今日という一日は自分のために使った有難い一日だった。

子育て、介護、仕事で手一杯の時、誰かや何かのために忙しい人こそ、自分のための自由な時間を持つことが必要だ。それを世の中が、何より自分自身が心から許せるようでありたい。1日の終わりに美しい夕日を見ながら思った。