春ノチ晴レ日記

茨城の片田舎でちいさな人と生きる毎日。発見したこと、作ったものの記録

花のことば

散歩の途中、足元に薄紫色の花弁が落ちているのが目に入った。

よく見ると、あちらにもこちらにも。

藤の花?いや季節的にそんなはずはないよなと思いながら視線を上げると、そこには綺麗な葛の花が私に微笑みかけていた。

「顔を上げてごらん、下ばかり向いて歩いていたら目の前にある楽しいことも綺麗なものも見過ごしてしまうよ」と葛の花に言われているようで思わず笑ってしまった。

葛の繁殖力は凄まじい。

我家の畑脇の丘もすっかり葛の葉が覆っている。近くの木に絡みついてどこまでも伸びていき絡み付いた木を枯死させてしまうこともあるらしい。駆除が大変難しくその生命力の強さから、葛の花言葉は「芯の強さ」「活力」「根気」だそうだ。

厄介者とされることが多いが、根から取れた葛粉は体を温めてくれて薬にもなるし、ツルの繊維は葛布として用いられたりと人間との関係は中々深い。

私も葛のように、諦めずに粘り強く行こう。泥臭く地を這いながらときにはしたたかに。

植物から学ぶことは多い。