春ノチ晴レ日記

茨城の片田舎でちいさな人と生きる毎日。発見したこと、作ったものの記録

関東鉄道常総線車両基地公開イベント

気持ちの良い秋晴れの文化の日。集合場所の水海道駅に到着すると続々人が集まって来ている。地方ローカル線の寂れた駅が人で賑うことは滅多にない。

なぜなら本日は待ちに待った車両基地公開イベントなのだ。息子の電車好きに便乗したものの、密かに私の方が楽しみにしていたかもしれない。昨日の雨と打って変わって乾いた青空の下、見慣れた車両が見慣れぬ長さで出迎えてくれた。常総線は通常1両、もしくは2両のワンマン運転なのだが、本日はなんと4両編成。駅員さんも「珍しいので、是非カメラに収めてくださいね〜」と笑顔で声をかけてくれた。

出発予定時刻8:57。目の前に座った眼鏡おじさんも、車掌さん帽を被った男の子も、今時なカップルも、私たち親子もワクワクしながらその時を待つ。

みんなを乗せて、いざ夢の国へ出発進行!

はじめのアトラクションは、洗車機体験。みんなを乗せたまま、洗車機の中を行ったり来たり。こんな体験は出来ないと興奮していたが期待に反して一瞬で終わってしまった。下の写真が車両洗車機。

イベント一番の目玉は、30㌧クレーンの車両吊り上げ実演。それぞれカメラをスタンバイして見守る中、クレーンに吊られた車体が宙を舞う姿は圧巻。常総線のお腹をこの角度で見ることなんて出来ないからしっかり目に焼き付けておこう。

他にも模擬運転台、ミニスカイライナー、軌道自転車体験、踏切教室など、電車好きにはたまらないイベント内容が目白押しで、あっという間にお帰りの乗車締め切り時間。

水海道駅に戻る臨時列車の出発時、車窓から外を見る。そこには駅員さん、工事関係の人たち、スタッフ全員が両手で大きく手を振る姿があって、それを見てこちらも笑顔で大きく手を振り返す。働く人たちと参加する人たちの電車への愛が溢れていて、手を振りながら少しだけ泣きそうになった。

この時この場所では大人も子どもも目をキラキラと輝かせていた。額に汗しながら夢中で電車にカメラを向ける眼鏡おじさんの表情が可愛らしい少年の姿と重なって、何かをとことん好きになるって良いなと改めて思った。

そして運賃が高くて待ち時間の長い我らの常総線に益々愛着が湧いた。